2021.11.30
概要
せっかく看護師として転職するのなら後悔したくありません。
誰もが今の職場より、よい環境を求めて転職するのに「転職しなければよかった」と後悔する方も少なくありません。
しかし安心してください。
しっかりポイントを押さえれば、誰でも転職を成功させられます!
この記事では転職後に後悔した事例や特徴から、看護師の転職で失敗しないコツをご紹介します!
<目次>
1,看護師が転職して後悔した事例4例
1-1.転職先の人間関係が悪かった
1-2.転職して年収が下がった
1-3.実際入職したら条件が違った
1-4.転職先の職場環境が悪い
2,転職した後に後悔しやすい看護師の特徴
2-1.ただ前職を辞めたかっただけ
2-2.情報収集が不十分
2-3.お金を重視しすぎる
2-4.転職の目的があいまい
2-5.自己分析ができていない
3,看護師の転職で後悔しないコツ
3-1.自己分析をしっかり行う
3-2.求める条件の優先順位をつける
3-3.情報収集を十分に行う
3-4.なるべく病院見学を行う
3-5.転職サイトで担当者に相談する
4,転職後に後悔しないためにあらゆる選択肢を考える
4-1.現職にとどまる選択もあり
5,まとめ
1. 看護師が転職して後悔した事例4例
転職活動を終え「念願の新しい職場で気持ちを新たに頑張ろう!」と、誰もが期待に胸を膨らませて新しい職場へ向かうと思います。
多くの方が、今働いている職場より条件がよく、働きやすい環境を求めて転職活動を行います。
しかし実際働いてみたら「職場の雰囲気がよくない」「前の職場の方がよかった」と転職を後悔する方も…。
転職して後悔する典型的な事例を4つご紹介していきます。
1-1.転職先の人間関係が悪かった
・人間関係がよく、雰囲気がよい職場と聞いていたのに、実際は違った
・新しく入った人への風当たりが強い
・看護師同士はよいが、医師や院長との関係が悪い
・ほかの職種の方との関係が最悪
人間関係はどの職場でも大きな悩みになります。
人間関係がよくないと感じて、転職活動を始めた方も多いのではないでしょうか。
職場により、自分より年下だけれども勤続年数の長い先輩との関係に悩む方もいます。
特に新しい分野に挑戦する方は、看護師の経験年数はある程度あっても、その診療科の知識や経験は新人と変わりありません。
またその診療科で勤務した経験があっても、新しい病院独自のルールを理解し、慣れるためには時間が必要です。
しかし「経験年数があるくせに何でできないの?」と理解が不十分なスタッフも残念ながらいます。
疎外感を覚えて悩む方も多いのです。
人間関係は看護スタッフだけの問題ではありません。
診療に関わる医師や、ほかのスタッフとの関係も重要です。
まれですが、規模の小さい病院ではパワハラに近いことをする医師や院長もいます。
院長や勤続年数の長いスタッフとの相性は非常に大切です。
1-2.転職して年収が下がった
・基本給が前職より高くて選んだが、年収は下がった
・ボーナスが少なくてトータルの年収が下がった
収入アップを目指して転職する方もいるでしょう。
また自分の希望にあった条件の職場でありながら、収入は前職と同程度をキープしたいと考えていた方も。
しかし気をつけなければ、転職後に年収が下がってしまうことがあります。
看護師の年収は、主に次の4つで構成されています。
・基本給
・夜勤手当
・残業手当
・ボーナス
このほかにも住宅手当や通勤手当など各種手当が含まれて、年収となります。
この中で年収に大きな影響を与えているのが「夜勤手当」です。
基本給が前職より高くても、夜勤回数が減ったり夜勤がなかったりすると年収は大幅に下がります。
またクリニックでよくあるのが、基本給は高いがボーナスはないケースです。
月収は前職より高くても、結果として年収が下がってしまう場合もあります。
1-3.実際入職したら条件が違った
・「残業なし」と聞いていたのに働き始めたら残業ばかり
・初めに聞いていた就業時間と休日が違う(雇用条件が変更されていた)
・夜勤回数が確認していたより多い
・夜間の呼び出しには対応できないと伝え、了承してくれたはずなのに夜間呼び出しがある
・配属先が転職後、突然変わった
・有給休暇を取りやすいと聞いていたのにまったく取れない
最初に決めていた雇用条件がいつの間にか変更されていたり、話が違うと感じたりする方もいるようです。
「雇用条件が違う」と上司と話し合いを行い、改善する方もいますが、何も言えずしぶしぶ働き続ける方や新たな転職先を探し始める方もいます。
また病院以外の施設では、人手不足だと看護業務以外の雑用もしなければならないこともあります。
「私の仕事ではありません」「そのような仕事内容は聞いていません」とはっきり言えればよいですが、なかなか言いにくく、結局やらなくてはならないことも。
納得して仕事ができないと、どんどんモヤモヤがつのりストレスも溜まります。
1-4.転職先の職場環境が悪い
・産休や育児休暇も取りやすく、子育てに理解のある職場だと聞いていたのに、実際は妊娠しているスタッフを冷遇している
・離職率が低く働きやすい環境だと言っていたのに、簡単に辞められない過酷な労働環境だった
・赤字経営が続き、病院で使用している機器が古い
・外来は建て直しされてキレイだが、病棟は古くて修繕が必要な状況だった
・古い体制が根強く残っており、改善できない
職場環境も非常に大切なポイントです。
人手不足が深刻で業務内容が多すぎたり、休暇が取れるような環境でなかったりすると、日々の業務に疲れてモチベーションも下がってしまいます。
また、質のよい医療を提供するためには設備環境も重要です。
経営がうまくいかず、設備投資が十分でない病院では最新の医療が提供しにくくなります。
質のよい医療のためには設備環境だけでなく、システムを整えることも大切です。
医療は常に進化しています。
数年前まで当たり前に行われていた治療内容が、すでに時代遅れの治療になっていることもあります。
しかし風通しが悪く、新しい知識を取り入れないタイプの方がトップにいるような病院では、質のよい最新医療が提供できない場合も。
長年続いている関係や病院の方針を変えるのは、非常に難しいです。
2. 転職した後に後悔しやすい看護師の特徴
転職後に後悔することは誰にでもありえます。
自分ではどうしようもないこともあるのです。
しかし何度も転職に失敗する方や、後悔しやすい方がいるのも事実です。
ここからは、転職した後に後悔しやすい看護師の特徴を5つご紹介します!
2-1.ただ前職を辞めたかっただけ
今働いている職場が辛く、とりあえず早く辞めるために転職先を決めようとするパターンです。
「今の職場を辞めよう」と決心し、早く職場を変えたいと急ぐ気持ちはわかります。
しかしキャリアや勤務条件など詳しく確認せず「とりあえず働く場所を…」と決めると「こんなはずじゃなかった!」と後悔することになります。
転職は今の職場を辞めるために行うのではありません。
よりよい条件や環境で働くためや、キャリアアップをするために行うものです。
職場を辞めることを転職の目的にしていると、後悔する転職を繰り返しやすくなります。
2-2.情報収集が不十分
志望先の病院やクリニックの情報収集は非常に大切です。
情報収集をしっかり行っていれば「想像していたより年収が下がってしまった」「人間関係が悪い」「職場環境がよくない」などの後悔を防ぐことができます。
詳しく調べず、思い込みで入職した結果、後悔する人も多いようです。
特に注意したいのは、友人や知人に声をかけられて転職した場合です。
「よく知っている人が勧めてくれるのだから大丈夫だろうと、詳しく聞かず転職したら思っていた職場とまったく違った」
このようなパターンも実際にあります。
ほかの人の話を鵜呑みにせず、しっかり自分の目で確認し情報を収集すれば後悔しない転職ができるでしょう。
2-3.お金を重視しすぎる
収入アップを目的とした転職はもちろんあります。
働きに見合った収入を求めるのは悪いことではありません。
しかし年収を重視しすぎると、転職後に後悔することに…。
例えば「年収はよいけど、人間関係が非常に悪かった」「人手不足が深刻で忙しすぎる」など、年収以外の問題での後悔が多いようです。
専門的な高いスキルが必要なため、高い年収を提示している場合もありますが、相場に比べて高い年収が提示されている求人は人手不足に悩まされていることもあります。
看護師を集めるために高い給料で求人を出しているのです。
人手不足も単に人が集まらないのか、採用してもすぐに辞めてしまうような環境なのかで異なりますが、激務には変わりありません。
お金だけを基準にして転職を決めてしまうと、頭を抱えることになるかもしれません。
2-4.転職の目的があいまい
なぜ転職したいのか目的があいまいで、なんとなく転職先を選んで後悔するパターンです。
キャリアアップを目指したいのか、生活とのバランスを保ちたいのか、どのように働きたいのかわからないと、求める条件も定まりません。
ただ漠然と「今の職場よりよいところ」では、自分が本当に働きたいと思える職場には巡り合えません。
そのような状態で転職すると、劣悪な環境で後悔するどころか、看護師としてやりがいを見つけられなくなることもあります。
なぜ自分は転職をしたいのか、どのような職場に転職したいのか目的をはっきりさせましょう。
2-5.自己分析ができていない
自分がやりたい業務内容や、看護師として大切にしたい価値観を把握できず、転職後に後悔するパターンです。
「慢性期の病棟で働いていたが、もっとキャリアアップしたいと思い急性期の病院へ転職。スキルは格段に向上したけど、じっくりと患者様と向き合える慢性期病棟の方が自分には向いていたと後悔した」
このように、転職後に自分が本当にやりたい看護に気づく方もたくさんいます。
自己分析を行い、あらかじめ自分に適した働き方や価値観を見出せるとよいですが、実際は別の場所で働いて初めて気づくこともあるようです。
3. 看護師の転職で後悔しないコツ
これまで転職で後悔した失敗例や、後悔しやすい看護師の特徴についてお話ししてきました。
失敗例をもとに、転職で後悔しないコツを5つご説明していきます!
3-1.自己分析をしっかり行う
自己分析は転職活動をする上で最も大切です。
将来どのような看護師になりたいのか、どのようなキャリアを積みたいのかもしっかり考えてみましょう。
なりたい自分を見つけることが重要です。
目標がないと、何のために転職したいのかわからなくなります。
目標が定まれば、ゴールから逆算して何が必要なのか、どのようなスキルや知識を増やせばよいか考えやすくなるのです。
「こういう理由があってこうした」と、これから行う行動に理由があれば、後悔することも減らせます。
また、仕事とプライベートのバランスをどのようにしていきたいかも考える必要があります。
結婚や出産などライフステージの変化に合わせて、大切にしたいものも変わるのではないでしょうか?
先々を見越して、自分がどのように生きていきたいか、しっかり見つめ直してみましょう。
3-2.求める条件の優先順位をつける
転職に関して、求める条件はいくつかあるでしょう。
しかしすべての条件を100%満たしてくれる職場は、残念ながらありません。
そのため妥協できる条件と、絶対譲れない条件を明確にしておきましょう。
絶対に譲れない条件を満たす職場であれば、「転職しなければよかった…」と後悔することは少なくなります。
またひとつの条件でも、許容範囲を決めておけるとよいです。
例えば看護師の勤務体系である「2交代制」と「3交代制」。
2交代制のみとしている職場もあれば、2交代制と3交代制を組み合わせた勤務体系をとっている職場もあります。
勤務体制は、自分の生活リズムに大きな影響を与えます。
「これくらいなら大丈夫だけど、それ以上は無理」など、基準を定めておくとよいです。
自分がどのような条件を求めているのかわからない方は、なぜ今の職場を辞めたいと感じたのか書き出してみるとよいでしょう。
そこから、自分が求めている条件を抽出しやすくなります。
3-3.情報収集を十分に行う
情報収集は徹底的に行ってください。
志望先の病院やクリニックのホームページやパンフレットはもちろん、口コミもしっかり確認しましょう。
口コミからどのような医師なのか、病棟の雰囲気や提供されている医療の質などがわかります。
口コミサイトの中には、医療従事者が仕事のやりがいや満足度などを記載しているものもあります。
中には辞めた方の書き込みもあるため、しっかりチェックしましょう。
しかし、辞めた方の書き込みはバイアスがかかっている可能性があります。
すべてを鵜呑みにせず、共通で書かれていることがあればそれは参考にしてください。
まったく不満のない職場はありません。
共通で書かれている不満に対して、自分であれば続けられるか続けられないかを検討しましょう。
また医療に関する知識をアップデートしているかどうかは、医師が所属している学会を見てもよいかもしれません。
学会で積極的に発表を行っている方であれば、新しい知識を積極的に取り入れるアグレッシブな方だとわかります。
業務が忙しく、発表する機会がない方もいるため、これはあくまで参考程度にしておきましょう。
3-4.なるべく病院見学を行う
お願いすれば病院見学をさせてもらえる職場がほとんどです。
実際に自分の目で確認すれば、どのような雰囲気の職場かわかります。
そこで自分が働いているイメージを持ちながら、この職場で長く続けられそうなのかしっかり考えましょう。
3-5.転職サイトで担当者に相談する
「初めての転職でどうすればよいかわからない」「何に気をつければ後悔しないのか自信がない」など、不安を抱えている方は転職サイトを利用しましょう。
転職サイトでは、専任の担当者が自分にピッタリの求人情報を探してくれます。
また今後のキャリアをどうしたいのかわからない方も、キャリアアドバイザーに相談しながら自分の将来について考えることができます。
美容皮膚科や美容外科など、美容クリニックへ転職を考えている方は「かんごりすた」がおすすめです。
美容クリニックに特化したスタッフが全力でサポートしてくれます。
美容クリニックで求められる看護師は、一般病院で求められる看護師と異なります。
履歴書作成から面接対策、クリニックとの交渉も安心してご相談ください。
興味のある方は、ぜひ「かんごりすた」へご相談ください!
4. 転職後に後悔しないためにあらゆる選択肢を考える
転職した後に後悔しないコツをご紹介してきました。
転職する上で大切なことは、あらゆる可能性を考えることです。
4-1.現職にとどまる選択もあり
「今の職場を辞めて、次の職場へ変わりたい」と心に決めてみなさん転職活動を始めます。
情報を収集する中で、自分が求める条件に合致した病院が見つかればよいですが、なかなか見つからないこともあります。
焦って無理やり転職先を見つけるのではなく、今の職場にとどまることも選択肢のひとつとして考えてください。
人間関係の悩みや、自分が挑戦したい新しい分野があるならば、ほかの診療科へ異動をお願いすることもできます。
給料面で不満があれば、上司に相談・交渉することも可能です。
妥協して転職し、後悔することにならないよう「今の職場で対応する」ことも視野に入れて転職活動を進めましょう。
5. まとめ
転職は生活に関わる大きな出来事です。
絶対に後悔したくありません。
転職した後に後悔した原因は「焦って転職先を決めた」「情報収集不足」「自己分析ができていなかった」など、確認不足によるものが多いです。
重要なことは「転職の目標をはっきりさせること」と「しっかり情報を集めること」です。
焦って転職する必要はありません。
自分を見つめ直し、じっくり自分の条件に合う転職先を見つけてください。
自分一人で不安なのであれば、転職サイトを利用して転職のスペシャリストにご相談ください。
自分では気づけなかった看護師のやりがいなど、客観的にアドバイスをもらうことでわかることもあります。
後悔しないようにしっかりポイントを押さえて、転職を成功させましょう!