看護師求人を探すなら「かんごりすた」

  • TOP
  • 人には聞きにくい看護師の経済事情(給与と年収は本当に高い?)

キャリア

人には聞きにくい看護師の経済事情(給与と年収は本当に高い?)

人には聞きにくい看護師の経済事情(給与と年収は本当に高い?)

2024.04.27

概要

看護師というと

  • 『大変だけどお給料は良い』
  • 『経済的に自立可能な職業』

 

といったイメージを持たれる方も多いと思います。

 

「将来が安泰」という理由から、看護師の仕事に就くことを家族に勧められた方や、「一人で生活できるようになりたくて」という志望動機は珍しくありません。

 

実際、看護師の平均給与額は高めですが、一方で性別を問わず、共働き世帯が多いのも事実です。

 

では、実際に看護師は経済的に恵まれていて、生涯生活の心配をしなくても大丈夫なのでしょうか?

 

この記事では、そういった周りの人には聞き辛い、でも生きていく上ではとても大切な看護師の金銭面について、詳しくご紹介いたします。

 

<目次>

1,看護師の給与額はどうやって決まるの?
  1-1.看護師の給与額は病院やクリニック、事業者が決める
  1-2.看護ケアの保険点数は看護必要度
  1-3.病院もやりくりが大変
2,看護師の給与額は平均より高いのか
  2-1.看護師の給与額は、初任給は平均的だが、平均給与額は高め
  2-2.看護師の昇給額は事業所によってさまざま
  2-3.看護師の給与を支える手当
3,給与アップには継続勤務?転職?
  3-1.長期継続勤務の場合(がんばって一か所の病院で働き続ける)
  3-2.キャリアアップの場合
  3-3.転職する
4,人気の転職先
  4-1.産業看護師
  4-2.美容クリニック
5,まとめ

1. 看護師の給与額はどうやって決まるの?

1. 看護師の給与額はどうやって決まるの?

看護師として働くには厚生労働大臣からの免許が必要です。

 

あくまで国家資格を取得しただけで、どこか事業所(病院など)に就職しないと現場で働くことができません。

 

看護師のお給料は、般的に高いといわれていますが、そもそも病院によっても地域によっても給与額が違います。

 

同じ資格保持者なのにも関わらず、そういった違いがあるのはなぜなのでしょうか。
 

1-1.看護師の給与額は病院やクリニック、事業者が決める

就業中の看護師は、その病院やクリニックといった事業所と雇用契約を結んでいます。

 

ですので、事業主(一般企業でいう社長)が、一職員である看護師の給与額を決めています。

 

労働組合がある場合は、事業主サイドと、労働組合や看護師で交渉し、決めることもあります。

 

基準も

年齢や勤続年数・経験、保持資格、学歴(専門・短大・大学卒)

 

などを基にすることもあれば、

仕事役割そのもの(認定の専門領域専従や師長、看護部長など)の価値

 

を基にする場合もあります。

 

1-2.看護ケアの保険点数は看護必要度

病院の経営面を考えると、その事業所が保険診療をメインとしているのか、自由診療をメインとしているのかで、大きく事情が異なります。

 

保険診療の場合、診療報酬が病院の主な収入源であることがほとんどです。

 

かなりざっくりとした計算ですが、この治療行為に対して〇点、という付与の仕方になるので、
その点数(点数×10円)がその治療の価格ということになります。

 

 
そもそも看護師は医療分野のサービス業のひとつのため、看護ケアのひとつひとつに対価が発生するわけではありません。

 

医療行為に対しては保険点数がつきますが、看護ケアは長い間そういった面で評価されてきませんでした。

 

看護協会をはじめ様々な人の活動によって改革が行われた結果、現在は保険点数が付与されています。

 

それが看護必要度ですが、まだ看護ケアを十分評価できているとは言えず、たくさんの人の色々な意見により改定されていっています。

 

そして残念ながらまだまだ看護師の給与を賄うにはほど遠いのが現状です。

 

1-3.病院もやりくりが大変

上記のように保険診療の病院は、保険点数で収入がほぼ決まります

 

昨今、医療職種も細分化が進み、たくさんの専門スタッフを抱えるようになりました。

 

病院は

  • ベッド数など施設面での状況
  • 医師や看護師・検査技師の人数といった人手の面

 

 

などから回転率を上げる工夫はできても、とにかくすぐに患者数を増やす、というわけにはいかず、病院全体として収益を増やすことはとても困難です。

 

 

また自由診療の病院でも、医療には高コストなものが多いです。

 

そのため、容易にスタッフを増やしたり、新しい医療機器を導入したりすることは難しいです。

 

 
自由診療でも、患者数を増やし増収することは簡単ではありません

 

  • 治療にかかるランニングコスト
  • 診療材料といった消耗品等の経費
  • スタッフの給与

 

なども、ある程度決められた範囲内で、やりくりしないといけないことになります。

 
そうなると

 

〝人件費を削るために看護師を増やすのは諦めよう

〝いやいやあとちょっとで7:1になるから、増員して加算料を増やそう

 

といった話は病院を運営していくのにとても大切になります。

 

保険診療においても自由診療においても、そのような大変な経営状況の中で、看護師の給与額や採用人数が決められています。

2. 看護師の給与額は平均より高いのか

2. 看護師の給与額は平均より高いのか

看護師は『お給料がいい(高い)』と言われますが、共働き世帯が多いです。

実際のところ看護師の給与額は多いのでしょうか?

 

2-1.看護師の給与額は、初任給は平均的だが、平均給与額は高め

看護師の初任給は他職種と比較すると、とりわけ高くも低くもなく、平均的であるといえます。

 

ですが、地域によって差があるものの、平均給与額は高めの水準になっています。

 

地域でいうと都心は高めで、地方に行くと少しずつ下がっていく傾向にあります。

 

これはその地域での最低賃金との兼ね合いや、毎月かかる生活費の基準が異なっているためです。

 

また看護師は長年、人手不足と言われ続けており、離職防止策として、給与額が高めに設定されているという社会的背景もあります。

 

そういった理由から、初任給は決して高くないものの、平均給与額は高めになっています。

 

2-2.看護師の昇給額は事業所によってさまざま

看護師の基本給は事業所によって基準が違いますが、勤続年数や経験年数が加味される場合があります。

 

似たようなシステムとして、同じ病院で勤務を続けた場合、毎年昇給する病院もあります。

 

その額は大体5千円くらいの事業所が多く、これは日本全体でみても平均的な金額といえます。

 

毎年昇給しない病院の場合は、

  • 勤続何年以上から
  • 基本給をそもそも高めに設定

 

しているなど、それぞれに工夫がされていることが多いです。

 

2-3.看護師の給与を支える手当

毎月の給与は基本給と手当を合わせた支給額から、税金や保険料などの控除額を差し引いた額が支給されます。

 

基本給は国や自治体が定めたルールを破らなければ、事業主が設定できます。

 

手当には残業等の国が定めている法定手当と、そうではない手当があります。

 

法定手当ではない手当に通勤手当住宅補助などがありますが、看護師に関係の深いものは資格手当、夜勤手当、危険手当といったものがあります。

 

正看護師の資格に資格手当を支給する病院や、コロナ禍で該当スタッフに危険手当を支給した病院がありました。

 

また、夜勤手当は夜勤の回数に応じて支給されます。

(危険手当に関しては時給換算されるため、計算はまた別になります。)

 

看護師は基本給がそんなに高いわけではないですが、平均収入額が他職種より高めなのは、こういった手当の額が多いためといえます。

3. 給与アップには継続勤務?転職?

3. 給与アップには継続勤務?転職?

看護師がお給料を増やそうと思った場合、様々な方法があります。

  • 頑張って一か所(ひとつの病院)で働き続ける
  • 資格を取ってキャリアアップする
  • 転職する

 
どれがいいのでしょうか。

 

3-1.長期継続勤務の場合(がんばって一か所の病院で働き続ける)

転職には否定的な考え方が多く、最初に就職した職場でこつこつ真面目に働き続けて、定年退職を迎えるのが美徳とされた時代もありました。

 

看護師の場合は、そういった社会通念上以外の理由もありました。

 

  • スタッフに女性が多く、結婚や出産に伴う離職者が多い
  • 高齢化社会になり需要に対し看護師不足の加速が予想される
  • 重労働で夜勤もあり大変そう、といったネガティブイメージが強い

 

といった長年の人手不足問題を、少しでも解消したいことから、看護業界でも長期継続勤務が推奨されてきました。

 

事業所側も長期雇用できる看護師を重宝し優遇してきたため、今でも長期継続勤務には様々なメリットがあります。

 

  • 安定した収入が得られる
  • 社会的信頼を得られる
  • 資格取得昇進につながる
  • 院内で様々な経験を積める
  • 年金退職金が高額になる
  • 院内のネットワークを活用できる
  • 長期継続勤務者だけの福利厚生制度を利用できる

 
 

 
夜勤の回数などによる多少の変動はあるものの、毎月だいたい決まった額の給与を受け取れることで、生活は安定します。

 

ずっと働き続けられることは、ローンの審査や結婚相手としての人物像として、高評価を受けられることが多いです。

 

また、長く勤務し続けることで知識や技術を磨き、周囲のスタッフと関係性を築く中で、資格取得に挑戦する機会をもらえるなど、キャリアアップや昇進につながることもあります。

 

総合病院など複数の診療科がある場合は、異動により各部署を経験する中で、自分に最も合っていると思う診療科を見つけられるかもしれませんし、様々な部署のスタッフと知り合い、ネットワークを広げられます。

 

病院にもよるものの毎年昇給しますし、福利厚生の中には連続勤務10年ごとに、リフレッシュ休暇が取得できるなど、復職や転職スタッフには、実質享受できないものもあります。

長年、長期継続勤務が推奨されてきたのも納得の理由です。

 

3-2.キャリアアップの場合

知識や技術をアップグレードすることで、基本給を増やしたり手当を増やし、昇給を図る方法があります。

 

手術室や救急外来、透析といった専門性の高い部署の場合は、一部署のみの経験でも、年数が長ければ昇進することもあります。

 

ですが、基本的には複数部署(病棟異動など)の経験が、昇進の条件の一つになっています。

 

 
複数部署での勤務は、興味を抱きにくい部署での勤務や、新たな部署でまた一から人間関係を築くといったことが必要になります。

 

そういったことにすぐに馴染めない看護師もいます。

 

他の方法としては資格を取得する方法があります。

 

  • 認定看護師
  • 専門看護師
  • 特定看護師(特定認定看護師以外は呼称不可)
  • 診療看護師

 
などです。
 

専門の教育機関(学校)に数年通い、実習や試験を突破することで資格を取得することができます。

 

認定看護師は数が増え認知度も高まり、活動内容も知られるようになってきました。

 

しかし、専門の教育機関に入学するのは、容易ではありません。

 

取得した資格も永久資格ではないため、維持するのが大変といった面があります。

 

ですが、確実に知識と技術がアップし、出来ることが増え、病院にとっても欠かせない人材と認識されています。

 

本人にとっても大きな自信につながり、生き生きと勤務されている人が多いです。

 

 
資格をとると資格手当が支給されることもあれば、資格手当を支給する代わりに昇進(副看護師長になる等)することもあります。

 

ただし、認定看護師・専門看護師として認定領域での活動を行う場合、その領域の業務に専従しないと保険点数が認められないというルールがあります。

 

就業時間の8割以上はその専門領域に従事していることが必要となるのです。

 

例えば、
 

〝感染管理認定看護師は、院内全体の感染管理業務〞とか

〝がん専門看護師は、がんの患者さんの相談窓口を担当する〞

 

などといった形になります。

 

専従しない場合、病院全体の認定看護師・専門看護師の管理加算がつかなくなります

 

病院としてはもちろん、医療の質向上の点でも、経営上(収益)の点でも専従はメリットがあるので、専従にしている病院が多いです。

 

しかし、看護師個人でみた場合、専従になった認定看護師・専門看護師は夜勤ができなくなることが多いのです。

 

資格を取得したことで昇進すると昇給しますが、その昇給額がそれまでの夜勤手当を下回ると、結果として給与支給額は減ってしまうことになります。

 

昇進の枠も多くはないので、そういった形での昇給も容易ではなく、資格取得を諦め、長く夜勤を続けることを選択する看護師も一定数います。

 

大変やりがいのある仕事であることは間違いありませんが、一方で生活のことを考えると選択が難しい方法かもしれません。

 

3-3.転職する

キャリアアップやバーンアウトといった理由と並び、
 

家族が増えるから』

将来が不安になって』

 
といった理由から、昇給するために転職する看護師が、この10年程で飛躍的に増えました。

 

ですが、病院にはそれぞれ役割や機能がありますし、給与額は事業主が決めるため、どこの病院でも同じわけではありません。

 

また、時代の変化とともに、看護師が活躍できる場所もとても増えています。

 

給与額を重要視する場合は、保険診療の病院以外の就職先もお勧めです。

4. 人気の転職先

4. 人気の転職先

現在看護師は様々な場所で従事しています。
その中で人気の転職先を2種類ご紹介します。

 

4-1.産業看護師

いわゆる一般企業での勤務で、社員の健康管理を産業医とともに行うのが主な業務です。

 

体力面での負担がかなり少なく、土日祝が休みで基本的に日勤のみ、と家庭と両立しやすいと、人気が高まっています。

 

福利厚生が整い、無理なく長期間勤めやすいことも人気の理由です。

 

4-2.美容クリニック

美容クリニックは高収入・夜勤なし、で年々人気が高まっています。

 

新人やブランク、経験年数が浅くても入職できることから、幅広い層に人気です。

 

美容施術やドクターコスメが社割で利用できることから、美容に関心の高い看護師はもちろん、

 

『体力的に夜勤がしんどくなってきた』

育児と両立できる職場に変えたい』

 

様々なニーズに応じた求人があるため、倍率はかなり高くなってきています。

 

看護師としての能力が必要とされるため、もちろんやりがいも十分感じられるとあり、転職フェアやセミナーはたくさんの看護師でにぎわっています。

5. まとめ

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。

これからの働き方や、ライフスタイルと併せて、人生プランを見直すきっかけになれば幸いです。

 

昨今では福利厚生が充実し、夜勤がなく収入も安定することから、美容クリニックへの転職希望は急増しています。

 

ですが、美容クリニックへの転職は、その特性から個人では難しいことが多いです。

 

それは美容クリニックはライバル同士のため、表に詳細な情報が出てきにくいからです。

 

「かんごりすた」では、より良い転職にするために専門のスタッフがサポートしています。

 

美容クリニックへ転職をお考えの方は、ぜひ「かんごりすた」へご相談下さい。

 

どのような疑問・お悩みでも大丈夫です。少しでも気になったら、ぜひお気軽にお尋ねください。

 

みなさまの転職が素敵なものとなるようお手伝いさせて頂けること、スタッフ一同こころよりお待ちしております。

  • TOP
  • 人には聞きにくい看護師の経済事情(給与と年収は本当に高い?)
↑