2024.01.15
概要
ワークライフバランスという言葉が、医療業界でもよく使われるようになり、看護師の労働時間や業務内容等、働き方の見直しが盛んに行われるようになりました。
コメディカルが増え、看護師の資格が増え、2交代勤務の病院が増えるなど看護師を取り巻く環境は、この10年ほどで大きく変わってきてます。
周囲の環境が変化し、働きやすくなることは特に高齢化社会の日本において、社会に与える影響も大きく、看護師にとっても有難い事です。
この記事では、看護師としての働き方についてまとめた内容となります。
働き方について
環境が変わりつつある中で、どのような働き方が自身にとってベストな働き方であるか、お悩みの方も多いと思います。
では、どのような事を基準にして選択することがベストであり、後悔しない働き方になるのでしょうか。
特に中心になる点を以下にまとめました。
自分の希望と病院の条件が合致する
- 勤務内容は自分がやりたいことである(興味を持ち、学習を続けられるか)
- 勤務時間、休日数について
- 通勤時間や通勤に伴う交通機関について
- 教育体制について
"数年後のなりたい自分"になれる環境である
- 資格取得が可能な環境であるか
- 異動や転勤の有無について
ライフスタイルが変わっても対応してくれる
- 結婚や出産、育児、介護の場合について
- ご結婚されている方は夫の転勤の場合について
看護師として働く理由
現在看護師としてお勤め中の方、もしくは看護師としてこれからお勤めになる方の働く理由は何でしょうか。
- 人を助ける仕事がしたい
- 安定した職業に就き自立したい
- スキルを身につけたい
- 働く看護師を実際に見て憧れた
- やりがいのある仕事がしたい
など当てはまる方もおられると思います。
また、看護師を目指す、看護師になった理由として、
「テレビやドラマ・映画・本などの影響」
「家族や知人・友人に勧められた」
「自分も含めた家族・知人の病気・入院を機に興味を持った」
「家族や知人が看護師だった」
などドラマの影響や環境で目指された方もおられると思います。
どの理由も素敵で、全ての看護師の方に活躍して頂きたいと心から思います。
看護師になった理由というのは、看護師を続けていく上でモチベーションを維持するという面でもとても大事ですし、勤務条件が合わない環境で働き続けることはできません。
ですが、現実は看護師の取り巻く環境は過酷で、膨大な業務をこなさなければならないこともあります。
看護師として長く、楽しく、その能力を最大限に発揮して活躍するためには環境がとても大切です。
就職先の選び方
みなさんは就職先を探す時、どのような条件を見て検討しますか?
「家族が入院していた病院の先生や看護師の方の優しい対応に感化され、その病院で働きたいと思った」という事あると思います。
趣味と両立できるように勤務時間や休日数に注目する方
働きたい診療科を得意とする病院を探す方
など、自身が大事にしている事、自身の希望が合致するかどうかを判断基準として主に選択されると思います。
では、看護師としての自身を具体的に考えたことはありますか?
看護師になった理由から、次に、なりたい看護師になるためにしないといけないこと、必要な経験を考えます。
- どんな診療科で何年くらい経験を積めばいいでしょうか。
- 病院の設備や規模、教育体制はどうでしょうか。
- 無理なく通勤できそうでしょうか。
- 資格取得は必要でしょうか。
- そのために、学校に通う必要はあるでしょうか。
また、人生の不測の事態に対応できそうでしょうか。
- 出産や育児との両立が難しい(ワンオペ育児や小1の壁など)
- 人間関係で悩みがある
- 体力面で負担が大きい(年齢とともに夜勤がしんどい等)
- 本人や家族の健康問題(入院加療、介護、不妊治療など)
このような内容を踏まえて就職先を選ぶのも1つの方法です。
看護師の現状
看護師の離職率
看護師の離職率は日本看護協会によると
2021年に正規雇用看護職員11.6%(対前年比1.0 ポイント増)、
新卒採用者10.3%(同2.0ポイント増)、
既卒採用者16.8%(同1.9ポイント増)
と過去最高値を記録しました。
2021年度の早退職者が増加したと回答した病院は約 35%で昨年度調査よりも増加し、そのうちの約38%に新型コロナが影響していたと発表されており、新型コロナウイルスの流行は看護師に大きな影響を与えました。
看護師の離職率は飲食業や宿泊業、生活サービス業や娯楽業に次ぐ離職率の高さです。
サービス業の多くは景気の影響を受けますが、医療は景気の影響を受けにくいためその限りではなく、他の理由が離職率の向上に影響していると考えられます。
看護師の離職理由
日本看護協会によると
・2021年度の有給休暇取得率は65.0%で、前年度と比べて、3.2ポイント増加。年次有給休暇取得率は増加傾向が続いている。
・三交代制の採用病院の割合が前回調査よりも約2ポイント減少し、二交代制(1回あたり16時間未満または16回以上)の割合がやや増加した。
・夜勤を行う看護職員の夜勤負担に応じて、夜勤手当以外の評価処遇の仕組みを有する割合は約33%だった。
との調査結果があり、各病院が看護師の離職を防ぐために労働環境の改善に力を入れて取り組んだことが分かります。
にもかかわらず、2021年は看護師の離職率を更新してしまいました。
もちろん新型コロナウイルスの影響を受けたことが理由の一つではありますが、看護師はどういった理由で辞めてしまうのでしょうか。
出産や育児との両立が難しい(ワンオペ育児や小1の壁など)
人間関係で悩みがある
体力面で負担が大きい(年齢とともに夜勤がしんどい等)
本人や家族の健康問題(入院加療、介護、不妊治療など)
待遇に不満がある(希望休がとれない、残業が多い等)
スキルアップやキャリアアップを目指したい(認定や専門の取得など)
と、様々な理由があります。
人間関係の悩みや、体力面での負担など誰にでも起こりうる理由もあれば、自分に起こるかどうかわからない理由もありますし、そもそも予想すること自体が困難な理由もあります。
結婚や出産・育児、介護は、自身が経験するのかどうか、またそれがいつ頃になるのか、誰にもわかりません。
ましてや新型コロナウイルスの流行など誰にも予想できませんでした。
日勤常勤で働いていても、感染症の流行や離職でスタッフが減ってしまったら、夜勤をしないといけない状況になり、引き受けてしまうことになることもあります。
不測の事態によって職場や労働環境をかえないといけなくなってしまうことが、日本社会の働く女性の場合は、まだまだ多くあります。
しかし一方で本当は辞めたいと思っているけど、辞められないという声も多くあります。
日本では何十年もの間労働賃金が上がらず、社会問題としてたびたび報道されています。
物価の上昇等もあり生活するのが大変で、生きていくためだったり、家族を養うためだったりそれぞれの理由で共働きを選択する看護師もいます。
では共働きの看護師はみんな我慢して働いているのかというと、そうではありません。
前述の通り、看護師の労働環境の改善が少しずつ進められているからです。
看護師として働ける環境の増加
看護師の就職先ですが、看護師が働ける場所は大変増えました。
- ・総合病院(保険診療)
- ・クリニック(保険診療)
- ・訪問看護
- ・美容クリニック
- ・健診センター
- ・介護老人保健施設
- ・障害者支援施設
- ・産業看護師
- ・看護教員
- ・保育園、保育所、幼稚園
- ・シップ、イベントナース
募集人数が少なく、なかなか空きがないところや語学力が必要など病院での経験以外の能力が必要なところもあります。
美容クリニックで働くという選択肢
近年ではセカンドキャリアとしても、長く楽しく働いてしっかり貯金したいという面で、就職先として人気が高いのが美容クリニックです。選ばれる主な理由としては以下が挙げられます。
- ・夜勤がない
- ・朝がゆっくり
- ・残業がない、もしくはほぼない
- ・夜勤していた時と給料が変わらない
- ・施術がお得に受けられる
- ・化粧品や美容に詳しくなれる
美容クリニックへは、保険診療とは全く異なる患者様がを訪れます。
「自身の理想とする顔立ちにするため」
「毛深い理由で学校でいじめられた理由から脱毛を希望する学生」
「しわをなくして若返りたい」
などの理由や「鏡を見て綺麗になった自分を見たら気分が上がった」と笑顔で検診に訪れる方もたくさんいます。
そういった方のお手伝いがメインの業務です。
看護師としてのスキルが活かせるだけでなく、患者様と関わることもでき、また治療に積極的に関われる美容クリニックは大変やりがいがあります。
病気やけがは全ての人が経験するわけではありませんが、乾燥・ニキビ・しみ・しわと言った肌の悩みは個人差こそあるものの、肌トラブルで悩んだ経験は誰しもあり得ますし、共感しやすい悩みでもあります。
そういった悩みにもすぐに役立つ知識や技術が得られ、役立てられることも人気の理由です。
まとめ
「かんごりすた」では、より良い転職にするために専門のスタッフがサポートしています。
美容クリニックへ転職をお考えの方、未経験だけど美容クリニックでチャレンジしてみたい方、転職は分からないけど、美容クリニックがどんなところか話を聞いてみたい方等、お悩みの方は「かんごりすた」へご相談下さい。
どのような疑問・お悩みでも大丈夫です。少しでも気になったら、ぜひお気軽にお尋ねください。
みなさまの転職が素敵なものとなりますよう、お手伝いさせて頂けますこと、スタッフ一同こころよりお待ちしております。